海街diary
是枝裕和監督の海街diaryを見ました。
綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆、広瀬すずという女優陣の豪華さ。
画の中に一緒に収まっていることが贅沢だと感じるほどです。
監督は、作り物と感じさせないリアリティを映像に撮ろうとしている作風で、その場の空気感までが繊細に伝わってきます。映像に質量を感じるというか、台詞の数やコマ割りが少ないのですが、情報量が多いと感じます。
diaryとあるように登場人物たちの複雑な心理状況を淡々と綴っていく物語で、日本家屋で生活する美人四姉妹の生活、海の近くの鎌倉での日常、満開の桜、夏の情景など……。見たかった画が撮影されていました。
脚本の力で観客の気持ちを引っ張っていくような作りではないため、役者の力で映画が成り立っていると感じました。
まったく別の俳優陣だったらどういう作品になっていたのか気になります。
観了後、すごく面白かった!と衝撃を受けるような作品ではありませんが、登場人物たちは今もどこかで暮らしているように感じています。それはすごいことなのかもしれない。
これが人を描く作品ということなのかと腹落ちしています。